クルーガーの後継としてデビューしたヴァンガード
高級クロスオーバーとして先駆的存在
ヴァンガードといえばトヨタ自動車がクルーガーの後継として2007年に発売した高級クロスオーバーSUVです。今の時代はご存じのようにSUV花盛りで、国内メーカーも海外メーカーもSUV車の販売競争にしのぎを削っています。
BMWやメルセデス・ベンツ、キャディラックやリンカーン、さらにはジャガーやロールス・ロイス、ベントレーといった名だたる高級車ブランドまで次々と新作SUVを発表し、市場に投入しています。そんな状況からするとヴァンガードはハリヤーとともに高級SUVのはしりだったといえるかもしれません。
派手さはないが質感が高い
ベースとなったのは海外向けRAV4のロングボディバージョン。とはいえ前作のクルーガーより全長が120mm短くなっており、デカさや威圧感はあまりなく、高級SUVとはいえファミリーユースでもまったく違和感はありません。存在感より質感の高さが際だっているようです。エンジンは基本的に3.5LのV6と2.4Lの直4の2種。FFおよび4WDの駆動方式で1.6トンから1.7トンほどのボディをパワフルに走らせます。
生産は2013年で終了
2010年にはマイナーチェンジを受け、フロントマスク周辺や内装などのデザインが変わります。2012年には特別仕様車として240S・Sパッケージ・アルカンターラ・リミテッドが発売されますが、翌2013年には生産および販売が終了となりました。
ヴァンガードの人気の秘密と売れ筋
走破性の良さで海外でも高い評価
生産されたのは2007年から2013年と比較的短い期間だったのですが、中古車市場では高い人気を保っています。質感が高く全長が少し短めなため女性ドライバーにも扱いやすいことなどがその理由です。さらにこの車は海外でも大人気です。
トヨタブランドで信頼感があり、壊れにくく、なによりも走破性が高いところから特に中東やアフリカ諸国でひっぱりだこです。あちらでは1,000,000kmぐらい乗るのはザラですから、日本で100,000km、200,000km走った程度では古い車とは認識しません。外国でどんどん売れるので買取でも高値が付きやすいのです。
2.4Lの240Sが市場での主役
中古車市場で中心となっているグレードは240Sですが、特に240SのGパッケージは新車価格からの値落ち幅が小さいため高額の買取価格が期待できます。5人乗りと7人乗りがあり、7人乗りの方が買取相場は高いようですが、全長が短めのため3列目シートの足元が狭いという評価もあり、その差は数万円程度です。一方240Sに比べると3.5LV6エンジン搭載の350Sの買取相場はかなり安めです。
新車時をどれだけ維持しているかがカギ
基本的にSUVですが、高級感漂うクロスオーバーSUVという位置づけのため悪路をガンガン走破するというイメージはあまりありません。中古車市場でもオンロードを上質に走る車ととらえられているので、ボディまわりに「悪路を走った感」が漂っていると査定額が落ちる可能性があります。また本来装備が充実している車なので、新車時の状態をいかにキープしているかが査定の決め手になりそうです。
査定のプロはここを見る
他の車種でも同じですが、査定の際、買取業者の担当者がどこを重点的に見るか一例を紹介しましょう。これがクリアできれば高値が付く可能性が高くなります。
- ボディにキズやヘコミがない
- 内装のキズや汚れ、シートのヤレがない
- 点検記録簿がある
- 禁煙車
- 修復歴なし
ディーラーの下取りと買取ではどちらが高く売れるか
車を売るときはディーラーへ下取りに出すというのが、特に新車に買い換えるときには常識でした。ですが買取業者がたくさん出てきて競争も激しくなった近年では、下取りより買取の方が高値が付くケースがほとんどです。特にヴァンガードのような外国でも人気のある車種は買取の方が高く売れる可能性が高いといっていいでしょう。
場合によって数十万円の差がつくこともあります。なのでまずはネットの無料一括査定を利用してみるのがおすすめ。1社1社頼まなくても複数の買取業者が見積もりを出してくれるのでラクですし、高く売れる確率が高くなります。
とりあえず査定依頼してみよう